2021キャンペーン 釧根未来への挑戦Ⅱ釧路市

第1部⑥ 釧路製作所

 社外でも会議可能 鋼製橋梁を中心とした鋼構造物を製作する釧路製作所は2019、20年度にIT、IoTの推進を目標に掲げ、リモートワークの環境整備やクラウドサービスを活用した総務系業務の効率化を図っている。

 リモートワークは昨年2月に規定を設けた矢先、新型コロナウイルスの感染が拡大した。各部署へのタブレット端末配布を終えており、実際に一部業務では在宅勤務も取り入れた。会議も紙の配布をやめ、パソコンなどでの実施を始めた。環境整備により、社外にいても会議が可能となった。

 総務系では会計ソフトを2016年からネットワークを通じてサービスを受けるクラウド型に変更。インターネットバンキングへの自動支払いや、自宅での入力業務が可能となった。18年にサイボウズが提供する業務アプリ構築クラウドサービス「KINTONE(キントーン)」を導入し、社員それぞれがスマートフォンを使い入力するなど、業務プロセスの効率化と自動化に着手。総務分野の経理、労務など全てをクラウドで行うことに取り組んでおり、21年度中に完全移行する予定だ。

 スマホで在庫管理 昨年6月には、当時の全社員87人にスマホの配布が完了し、安否確認や緊急連絡にも利用できるコミュニケーションアプリ「LINEWORKS(ラインワークス)」を導入。構内Wi-Fi(ワイファイ)も完備し、製品検査結果を現場でタブレットに入力すると、自動的に書類が完成する仕組みも構築した。

 同10月にはキントーンアプリとラインワークスの自動でメッセージを送受信する「トークボット」を連携させ、事務用品の在庫管理を始めた。現場でスマホから発注すると、メッセージが事務所担当者に送られる。持ち出しの記入や集計、在庫管理などの手間が省けるようになった。将来的には工場で製品を作るための材料の在庫管理まで行う方針。羽刕社長は「現場で社員がスマホを使いできるようにする」と話す。

 IT、IoTの活用は今後も拡大していく方針。さらに、溶接ロボットの導入を検討するなど製造部門でも先端技術の導入を模索している。羽刕社長は「AI活用の取り組みが始まったばかり。自社の工場に合ったロボットを開発できないかと考え始めている」と先を見据えている。(小西靖)

 =おわり
 釧路製作所 1956年設立。資本金1億円。敷地面積3万1395平方㍍、本社工場面積6862平方㍍。道東唯一の橋梁(きょうりょう)メーカーで橋梁を主体に各種タンク、クレーン、鉄骨などの設計、製作、施工を行う。2018年10月に厚生労働大臣「ユースエール企業」認定、19年5月に「北海道働き方改革推進企業認定制度」シルバー認定、19年6月に経産省「はばたく中小企業・小規模事業者300社」選定など、各種の取り組みが評価されている。社員数82人。

[写真/昨年9月から本格的に導入したリモート会議 ]


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