ハグくしろインタビュー

「痛い!」はSOS。ケガへの向き合い方

 子供が大きくなるにつれて出来ることが増えてうれしい一方、行動範囲が広がるとケガをするリスクも上がります。大きなケガをしてしまったらすぐに病院へ行くと思いますが、病院へ行くか行かないか悩むような小さなケガをする機会も、小さな子供を育てていると数多くありますよね。そんなケガの悩みを気軽に相談できる『地域の保健室』と呼ばれる場所が、あなたの家の近くにもあるかもしれません。
 今回は遠矢ささき整骨院の院長、佐々木 大剛先生に、子どもがケガをしたときの対処法についてお話を伺いました。

先生の日々の業務内容を教えてください。
 「遠矢ささき整骨院」で柔道整復師として働いています。整骨院・接骨院の歴史は古く、700年代より行われてきたとされる日本古来の業種で、骨折・脱臼・ねんざ・挫傷(肉離れなど)・打撲などのケガを治す施術をしています。
 学校でケガをした時は「とりあえず保健室」に行くことが当たり前だと思います。この地域でケガをした時は「とりあえず遠矢ささき整骨院」と思い出す存在になることを目標にしています。整骨院では、突き指や捻挫など病院へ行くかどうか迷うくらいのケガの重症度を判断し処置や施術をします。もし整形外科での治療が必要だと判断した場合は、適切な応急処置を施し病院に紹介状を書き、その旨を本人や親にアドバイスをしたりしています。
 院外では、一般の方に向けてスポーツテーピングやストレッチ、トレーニングなどの講習会の講師も務めます。また、私も加盟する北海道柔道整復師会釧路ブロック(加盟21院・瀧澤晶弘会長)の活動として、湿原の風アリーナにて『日曜救護ボランティア』を行っています。スポーツ大会や運動中にケガをされた方に対し、無償で応急処置を施し、その後の適切なケアの方法を伝えています。

どんな症状の子供が来院され、どんな施術をしますか。
 就学・未就学にかかわらず多いのが、突き指、足をひねった、転んだ、ぶつけた、というものです。これらは屋内・外問わず日常的に起こっています。患部を見て、触って、私の場合はエコー(超音波)も用いて、どこを、どのように、どの程度痛めているかを判断します。施術の方法はさまざまで、ケガの状態や部位、やっているスポーツに合わせてテーピングやシーネなどで固定したり、患部を圧迫したり、低周波での電気治療や温めたり冷やしたりすることで疼痛(とうつう)を和らげたりします。外科的な治療はできませんが、痛みを和らげたり治りを早くする施術をケガの状態に併せて行います。スポーツをしているお子さんの場合は、シンスプリントやオスグットなど負荷をかけすぎてケガをしてしまうケースもあるので、先に述べた施術のほか、患部への負担を軽減しスポーツを続けながら回復できるように正しいテーピングやストレッチの指導なども行います。

子供がケガをしたとき、最初に親がするべきことは何ですか。
 お子さんがどこかをケガをして「痛い」と言ったら、先ずは病院・整骨院・接骨院へ相談してください。迷ったら電話で聞いてもOKです。決してそのままにしないでください。
 例えば、もしお子さんが転んで足を引きずって歩いたとしたら、無理に歩かせずに近くの整骨院・接骨院へ連れて行ってください。腫れていなくても、歩き方がいつもと違うようであれば同じです。「すぐ泣き止んだし、ちょっとひねっただけですぐに治るでしょ」と自己判断はしないでください。特に10歳以下のお子さんの場合、骨がまだ柔らかく、骨よりも靱帯(じんたい)の方が強いため、ちょっとひねっただけでも不全骨折(剥離骨折や亀裂骨折のこと)となっている可能性が非常に高いです。小さな子供は治るのが早く、軽度の損傷だと1週間~10日程度で痛みがひくこともありますが、適切な処置をしないままにしておくと、靱帯や関節が緩んだまま中途半端に治ってしまうことがあります。そうなると、将来捻挫しやすくなる、いわゆる「捻挫ぐせがつく」可能性が高くなります。整骨院・接骨院にすぐに来ていただければ、ケガをする前により近い状態に治るお手伝いができます。

子育てをする方々へアドバイスをお願いします。
 お子さんの「痛い!」を100%信じてあげてください。
 子供はちょっとしたかすり傷でも「痛い!」と言いますが、大人と違いそのケガの程度が致命的か、そうでないかの区別がまだつかないためで、それは人間の本来の正しい反応です。よく、「よしよし、痛くない痛くない!泣かないでえらいね」と痛みを我慢したことを褒めがちですが、そうすると痛さを我慢することが良いことだと覚え、次からは多少の痛みでは声に出しづらくなってしまい、最悪、重大なケガや病気に親が気付けないことも起こりえます。そうではなく、「どこが痛い?あぁこれは痛いよね、絆創膏(ばんそうこう)を貼ったから大丈夫だからね、痛いと教えてくれてありがとうね」と、子供の「痛い」を認め、痛いと教えてくれたことを褒めてあげてください。「痛い!」と泣き続けるのは単に傷が痛いからではなく、痛みをわかってほしいというお子さんの気持ちもあると思います。どんな時も一番近くで子供に寄り添い、子供を信じて子育てしてほしいと思います。

【INTERVIEWEE】
佐々木 大剛 氏

昭和47年 釧路市生まれ
平成3年 北海道釧路湖陵高等学校卒
平成7年 日本体育大学 体育学部卒
平成7年 日体柔整専門学校卒
     東京都大田区 ふくしま接骨院
     帯広市 開西病院 リハビリテーション科
     釧路町 渡辺医院
平成11年5月 遠矢ささき整骨院開業

遠矢ささき整骨院
住所:釧路郡釧路町河畔4-35
電話:0154-40-2999
FB:https://ja-jp.facebook.com/toyasasakiseikotsuin
北海道柔道整復師会HP:http://www.jusei.or.jp/


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