テツ男社長のたわごと
22日から湿原号出発(その2)
1月22日から「SL冬の湿原号」(以下 湿原号)の運転が釧網本線の釧路駅と標茶駅の間で始まりました。
今年もいよいよ!と期待しておりましたら、19日にJR北海道からリリースが発表されました。湿原号のけん引機、C11-171の調子が悪く、1月22、23、28、29、30日はディーゼル機関車(以下 DL)に変更するとのこと。原因は、蒸気の力を動力に変えるピストンリングという部品に不具合があったようです。現在、関係者による治療が続けられていますので、早期の復帰を期待しましょう。
さて22日の運転初日、出発を見送るために釧路駅へ行ってきました。けん引機はDE10-1690。国鉄色と言われるオレンジが基調のDLです。私が国鉄在籍中、釧路の西にある新富士駅で勤務をしていたことがありました。ここでは、西港の備蓄タンクから石油類や十條製紙釧路工場(のちに日本製紙釧路工場 2021年に生産停止)からの紙製品を各地に送る作業をしていました。その際、構内の貨車入替でお世話になったのがDE10でした。
ピカピカのDE10-1690。エンジン音を聞くと国鉄時代を思い出します(同)
とても力強い機関車で、入替作業では重たい貨車タキを20台以上(もちろん中身は満タン)連ねるのですが、その重さを微塵も感じさせずけん引していました。一度、貨車の入換作業にピンチヒッターでDD51というDLがやってきたことがありました。馬力はDD51の方が強いのですが、タキ20台以上を引っ張る際、相当苦しそうでした。DE10は入換に強みを発揮できるよう動輪を五つ備えているのがよかったのでしょうか?マニアックなお話をしますと、DE10は高速運転ができる通常運転モードと馬力優先の入換運転モードがあります。当然新富士での作業は入換運転モードにしていると思い、運転士さんに尋ねましたが、いつも通常運転モードにしているとの返事でした。その方が空転しなくてよいとのことだったように記憶しています。
リニューアルなったタンチョウカー5号車の車内(同)
ちょっと話が脱線してしまいましたが、この日のお目当ては、リニューアルした客車の1号車と5号車のタンチョウカーです。標茶行きの進行方向に向かって左側、湿原が見える側の座席は、窓に向かっています。逆の右側の席は従来の通り4人掛けのBOXシートです。シートも赤系に変わり、とても雰囲気がよいですね。
鉄オタ的には、電源用エンジンが、これまでのような床下ではなく、車端とはいえ客車の中に入ったことでした。もちろん防音対策はばっちりで、以前よりもエンジン音が気になりませんでした。エンジンが入っている機器室前の通路は、窓が下方にもあり、これまでにない風景が展開するのではないでしょうか?
タンチョウカー5号車の外観(同)
残念なのは、1,5号車からダルマストーブがなくなったことですね。スルメやコマイなどを焼きながら一杯をやるのは飲み鉄にとってはたまりません。2~4号車には、ダルマストーブがまだ健在ですので、ぜひ焼き物を体験したいものです。
2~4号車はダルマストーブが健在(同)
釧路を出てすぐの釧路川橋りょうでは、鉄道、写真愛好家の方たちがカメラを構えていました。SLではなかったですが、DLはDLで魅力があります。釧路や富良野で走っているノロッコ号など、今やDL運転は珍しくなっています。
DLの湿原号も魅力たっぷり(2022年1月23日 釧路~東釧路)
今回は乗車できませんでしたが、乗車した際には、またご報告させていただきます。
最後に、C11-171が復活して雄姿を早く見せてくれることを願い、1月13日にマスコミ向けの試運転をした際、弊社の記者が撮影した動画をどうぞ。
標茶駅に到着後、釧路方に引き上げる試運転列車(2022年1月13日)
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