新型コロナ・新型肺炎釧路市

職域接種3回目開始 阿寒湖温泉、初日は530人

 阿寒湖温泉旅館組合(山浦祥治組合長)は6日、新型コロナウイルスワクチンの3回目となる職域接種を釧路市内の阿寒湖まりむ館で始めた。同組合加盟のホテルや旅館、民芸店の従業員やその家族、取引先の業者など1060人が対象で、この日は半数の530人が接種を受けた。山浦組合長は「お客さまと受け入れるわれわれ双方の安全安心のために行っている。安心して阿寒湖温泉で温泉や自然を多くのお客さまが楽しめる体制につなげたい」と話している。(嶋守善一)

 釧路管内で3回目の職域接種を行うのは同組合が初めてとみられる。同組合では、1回目を昨年7月4、11日、2回目を同8月1、8日に実施。3回目は同12月中旬に申請し、当初は4月に予定していたが、国が2回目接種後の間隔を「原則8カ月以上」から職域接種は「7カ月」に前倒ししたため、最短でできる日程で調整した。ワクチンは米モデルナ製で必要分を確保。残りの対象者は13日、両日が都合の悪い対象者は4月17日に予定している。

 この日は、前日に降雪があったため、同組合では接種開始前に会場周辺を除雪するなど受け入れの準備を進めた。午前8時の開始と同時に、対象者が次々と訪れ接種を受けた。問診や注射などは1、2回目と同じく社会医療法人孝仁会が協力。系列3院の医師2人、看護師7人、事務スタッフ6人の15人が担当した。接種を受けた人が気分が悪くなった場合に備え、ベッド3台を配置し、迅速に救急搬送できる体制も整えたが、重い副反応などは確認されなかった。

 接種を受けたホテルの営業予約を担当する50代男性は「接種できてよかった。これまで副反応が出ていないので、今回も全く心配していない。安心感が大きい」と話していた。売店担当の30代女性は「少し副反応が心配だが、仕事や生活していく上で安心できる。観光地なので人と接する機会が多く、接種できてよかった」と笑顔を見せた。

 3回目の職域接種は、全国では2月12日にANAホールディングス(東京)が実施し、道内では同26日に宮坂建設工業(帯広)、3月5日に函館湯の川温泉旅館協同組合で行っている。道によると2月28日午後3時時点で道内では94件の申請がある。

[写真/ワクチンの接種を受けるホテル従業員(6日午前8時15分ごろ) ]


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