コラム【余塵】
桜観光
厚岸町の友好都市である山形県村山市から、また釧路空港ビルに桜前線のスタートを切る沖縄県本部町から桜が届いた。この時期に桜の話をするのは決して気の早い話ではない▼民間気象情報会社ウェザーニューズは1月9日に今年1回目の桜の開花予想を発表した。すでに同月5日に沖縄気象台が桜の開花宣言をし、2月初旬まで県内各地で濃いピンクが彩る日本一早い「寒緋桜(かんひざくら)」を堪能しながら桜まつりが開催される▼桜といえば花を見ながら楽しい時間を過ごす「花見」が日本の文化として定着し、今や海外でも関心が広がり、近年それを目当てに訪日する観光客も増加している▼日本交通公社が日本政策投資銀行と共同で実施している訪日外国人旅行者の2022年度版意向調査(訪日旅行希望者3291人を対象)によると「訪日旅行で体験したいこと」では「桜の観賞」を選択した人が52%を占めた。30年に訪日客6千万人の目標を掲げた国は、今後地方への誘客に本腰を入れる▼日本で最後に桜を楽しめることが釧路、根室地域のセールスポイントの一つ。認知度を上げて新たな観光コンテンツとして磨き上げ、桜の咲く季節に訪日客の姿を見ることが当たり前にしたいところ。(星匠)
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