講演・講座・セミナー釧路市
「生きる勇気 仲間から」 ワッキーさんがん闘病で講演【釧路市】
がんを克服して芸能界に復帰したお笑いコンビ、ペナルティーのワッキーさん(52)が1日、釧路センチュリーキャッスルホテルで「中咽頭がんを乗り越えて再びステージへ」と題して講演。つらい闘病生活を乗り越えて強い意識を持って生き抜くことの大切さを訴えた。NPO法人日本医療福祉介護協会(山田勝雄理事長)が主催した。
ワッキーさんは、両親のふるさと釧路で中学校生活を送っていた経歴の持ち主で、お笑い芸人らしく笑顔で「ただいま」と声を上げながら会場入りし、「このまちで初恋をしました」と会場の笑いを取った。その後、2020年にがんの告知を受けてから抗がん剤治療との闘いの日々を語った。この中で「ある日突然カップ麺の味覚がなくなった。抗がん剤治療の2回目からかなりきつく感じるようになり、3回目ではつらくて眠れなくなった」と病状の変化を説明。それでも同じ芸能仲間の励ましや友人だったプロサッカー選手から送られてきた動画を見て、生きる勇気が湧いてきたという。
そして、お笑いの舞台で目の前にいるお客さんを笑わせたい、大爆笑を取るという新たな目標を持って病気と対(たい)峙(じ)。同じ病棟で治療を受けていたサッカー好きの20歳の青年が亡くなったというつらい報告を受けた後には、「自分がちょっと声が出ないくらいでどうする。これじゃいかん」と青年の死からパワーをもらい、再びお笑いのステージに復帰する努力を重ねたとし、目からあふれ出る涙を手で拭いながら熱っぽく語り続けた。
「人間の体は強く、不思議な力がある。強い意志を持てば体は治そうと働いてくれる。工夫をすれば絶対に自分の体は応えてくれる」と闘病生活の中で感じ取った持論を展開。「自分の体のことをよく知っておいてください。ストレスを貯めてはいけません。ストレス発散の方法を見つけてください」と語った。(伊東義晃)
[写真/ユーモラスな表情で会場入りしたワッキーさん]
釧路新聞電子版のご登録はコチラ!登録月は無料!!