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二地域居住の課題は くしろ長期滞在ビジネス研究会、会員ら意見交換会【釧路市】

 都市部と地方など二地域居住の促進に向けた意見交換会が4日、釧路市交流プラザさいわいで行われた。くしろ長期滞在ビジネス研究会(小林真代表)の主催。市の「二地域居住等促進戦略策定業務委託」事業受託者の合同会社うさぎ企画(静岡)の森田創代表が、市の目指す二地域居住について講演したほか、参加者が各分野で取り組めそうな内容や課題について話し合った。

 同研究会会員ら21人が参加した。市は、国が昨年施行した二地域居住促進法を受け、民間事業者との協働で長期滞在者数を伸ばし、人口減少の補完やまちの活力創出に向けた同戦略の策定を目指している。

 二地域居住について森田代表は、地方での豊かな自然や田舎暮らし、仕事や生活環境、自己実現、地域コミュニティー参加など多様なライフスタイルを実現する手段と定義。新たなビジネスや雇用の創出、消費需要、地域の新たな担い手確保、関係人口の拡大が循環することで、地域課題の解決や活性化に寄与し、新たな価値や魅力が高まると強調した。

 森田代表は、年間2000人を超える市の長期滞在者の9割が60代以上であることや、宿泊施設の客室不足、人口減少を補う関係人口の定着化が課題と指摘。新たな誘致ターゲットには大企業の50代のセカンドキャリア層とITなど新興企業の経営者、スタートアップ企業の若手経営者を挙げ、スキルを生かしたセカンドキャリアプロジェクトのほか、地元企業や行政と連携した実証実験機会の提供、観光や地域住民との交流、医療機関の充実など、家族を含めた滞在メリットのアピールが効果的と述べた。(河辺由記子)

[写真/森田代表(左)と現状や課題について意見を交わす参加者]


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