コラム【余塵】
命をつなぐ
「つなぐ」とは“一カ所に結び留める、、“束縛する、、“ほだす、、“たどる、、“切れたり離れたものを続け合わせる、、などのほか“長く続くようにする、、という意味がある▼昨年、医療従事者とその関係者で組織される北海道移植医療推進財団道東支部と釧路市内の看護専門学校学生とのトークセッションが行われ、小職も参加した。同財団は、移植医療でしか救えない命があることの理解を深めてもらおうと活動している▼学生自身に「臓器を提供する側になったら」「提供を受ける側になったら」という想定で答えてもらう場面もあり、とても興味深かった▼参加した学生はまもなく卒業して医療現場に立つほど医療知識は豊富。ところが臓器提供の是非に関して、一部正しく認識していないところも見受けられ、同支部では、この分野におけるさらなる教育、啓(けい)蒙(もう)が必要だということが分かったという▼日本では提供される臓器が極めて少なく、海外での移植を余儀なくされるケースもある。このトークセッションは、同財団が発行する冊子「命をつなぐ」に掲載予定。医療に携わる学生はもちろん、地域の人たちが臓器移植について自分事として捉え、正しい知識が広まることを期待したい。(星匠)
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