気象・災害釧路市根室市
暴風雪 住民生活に影響 釧根管内、各事業所の臨時休業も【根室】
釧路、根室管内は17日、発達した低気圧が接近した影響で大荒れとなり、両管内の全小中学校、義務教育学校が臨時休校。飲食店や各事業所の臨時休業も相次ぎ、住民が雪かきに追われるなど、住民生活に大きな影響が出た。(森崎博史、山本繁寿、鉾之原頌吾、水谷友路)
道東観光のため、15日に東京方面から母と2人で来釧し、この日帰京予定の飛行機が天候調査中だという松田琉海さん(24)は「飛行機が欠航となりそうで、JRの様子も見に来たが同じような状況。きょう帰れるか不安もあるが、このアクシデントも含めて北海道を満喫できた」と笑顔を見せた。
大雪に伴い、飲食店や各事業所のほか、釧路市動物園も臨時休業に。また、この日休館日だった釧路市立博物館では、除雪に時間がかかることなどから18日の午前中を臨時休館とし、正午からの開館を予定している。
根室市では、午後2時の積雪が26㌢と平年の約2・2倍を観測。同市内で20・1㍍、納沙布岬で22・7㍍の最大風速に伴って市道は吹きだまりが多数発生。根室署によると15台のスタックを確認、立ち往生する車とレスキューの人垣が目立った。
市は高潮警報の発令を受け、市内中心部を水没させた2014年12月の高潮被害を受けて設置した弥生町船入間の防潮堤11門を、同日午前11時30分に閉鎖した。午後4時現在、越波は確認されていない。
市道では花咲街道3号線や牧の内3号線など7本を通行止め、屋根の剥離が2件確認されている。納沙布岬の市北方領土資料館、東梅の春国岱原生野鳥公園ネイチャーセンターを臨時休館したほか、この日予定していた消防功労者消防庁長官表彰伝達式を19日に延期。ごみ収集、し尿収集を延期し、「燃やせるごみ」を次回収集日に、「資源ごみ」は24日に収集する。し尿収集は各事業者の個別対応となる。
市議会は、17日に予定していた2月定例月議会予算審査特別委員会を吹雪のため中止とした。日程を18日以降1日ずつ繰り下げ、最終日の24日に設けていた予備日を使って審査を終えることにした。
中標津、別海、標津、羅臼の4町ではゴミ収集を中止、町営バスや生活バスなどの運休が発生した。別海町では上春別、上風連両連絡事務所や観光案内所、野付半島ネイチャーセンターが臨時休業となった。中標津署管内では、視界不良などに伴う路肩への逸脱などの物損事故やスタックが発生したが、人身事故はなかった。中標津町市街地では金融機関など荒天でも営業している店舗で降りしきる雪のなか、職員らが朝から繰り返し除雪作業に追われていた。
標茶町では虹別地区へつながる国道や道道の通行止めが相次ぎ、午後0時30分から虹別酪農センターに避難所を開設。同5時現在、館内に2人、駐車場に約15台が避難している。
釧路北部消防事務組合と弟子屈署によると同0時15分ごろ、弟子屈町美留和原野の国道391号で、灯油を運ぶタンクローリー1台が路外に逸脱し、横転する事故が発生した。タンクは空で、けが人はいなかった。男性運転手が吹雪による視界不良でカーブに気付かず、道路から飛び出したとみられる。
鶴居村では同5時現在、被害は確認されていない。
[写真/運休が相次ぎ混雑するJR釧路駅の待合室(17日午後3時ごろ)]
[写真/日中断続的に雪が降る中、職員らが除雪に追われた大地みらい信用金庫中標津支店]
きょうも市内10校臨時休校
【根室】市教育委員会は市内の小学校4校、中学校2校、義務教育学校4校の計10校を、18日も臨時休校にすると発表した。
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