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25年度地方創生伴走支援 鶴居村 道東唯一選定【鶴居】

 【鶴居】政府が4月から実施する「地方創生伴走支援制度」の2025年度支援対象自治体60市町村の一つに、鶴居村が選ばれた。同制度は各府省庁の職員が3人1組のチームで、地方創生に関する課題を抱える中小規模市町村の取り組みを副業的に支援するもの。道東から唯一選出された鶴居では、体験型観光のアドベンチャートラベル(AT)推進を図るため、諸課題の解決へ活用する。(水谷友路)

 支援対象は人口10万人未満で、25年度に国家公務員が人事交流による出向などで市町村職員として勤務する予定がない自治体。この中から制度参加を希望する自治体を募ったところ、約200市町村から応募があり、60市町村が選ばれた。道内からは鶴居のほか、渡島管内森、後志管内余市、上川管内美瑛、留萌管内天塩、胆振管内むかわの5町が選定された。

 1チームで1市町村を担当し、定期的なオンライン会議や現地訪問を行い、課題解決に向けた助言などの支援を実施する。支援業務は、勤務時間の1~2割ほどで行うことを想定している。任期は原則1年。

 村は観光業の発展による地域活性化を目指しており、AT推進に向けた村独自の認定ガイドの制度化や釧路湿原の利用適正化などに取り組んでいる。しかしこれらの取り組みに必要な人材が不足しているのが現状。また、村内にある国有の湿原や森林などを観光に生かし切れていないという課題もある。

 制度の活用により、持続可能な体制の構築や国有地の有効活用を進める。村企画財政課の和田彰むらづくり推進係長は「新しい制度なので、可能性は未知数。地域の課題解決につなげたい」と話している。

[写真/AT推進に向けて宮島岬などで行われたモニターツアー(2024年10月31日)]


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