コラム【余塵】

カムチャツカ半島での大地震

 30日午前8時半ごろ、携帯がけたたましく鳴った。何事かと携帯を見ると「津波注意報」の知らせだった。当初はマグニチュード(M)8・0だったが、その後、8・7になり、注意報から警報に変わり、根室市花咲、浜中町、釧路市で午後5時30分現在で40㌢から最大80㌢の津波を観測した▼今回の地震の規模8・7は過去の記録がある地震の中でも最大級の巨大地震である。釧路市内では防災無線などで津波警報が発せられ、市民が高台や高い建物などに続々と避難し、一部の道路や橋では車で混雑した。しかし、大きな被害が出なかったのが幸いである▼震源地のカムチャツカ半島付近は日本から約1000㌔離れている。海外で発生した地震による津波の被害では1960年5月に南米チリ沖で発生したM9・5の巨大地震で、津波が太平洋を渡って日本を襲い、浜中町では町民が犠牲になったほか、各地で大きな被害が出た▼遠い海外で発生した地震でも津波が襲うことをまたも思い知らされた。常に災害と隣り合わせであることを肝に銘じ防災意識を高めていく必要がある。(堀口 義彦)


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