釧路市釧新教育芸術振興基金社告文化・芸術
木村さん(箏曲) 近藤、岩田さん(合唱指導)祝福 釧新郷土芸術賞の贈呈式【釧路市】
公益財団法人釧新教育芸術振興基金(星匠理事長)は23日、釧路プリンスホテルで第54回釧新郷土芸術賞の贈呈式を開き、箏曲の木村麻耶さん(40)=東京都=と合唱指導の近藤仁美さん(62)=中標津町=、岩田佐和子さん(57)=同=に賞状と記念メダルを贈呈した。
同賞は、地域の芸術振興や文化向上に貢献した個人、団体をたたえる賞で1972年に開始。昨年度までに142人、13団体を表彰している。
木村さんは、釧路市出身、尾岱沼育ち。3歳から橋本はるみ氏(1996年度釧新郷土芸術賞受賞者)に師事。幼少時から数々のコンクールで優勝と入賞を重ね、ドイツやチェコなどで国際公演も行っている。アニメ「この音とまれ!時瀬高等学校箏曲部」の音楽を担当。第72回文化庁芸術祭賞レコード部門で優秀賞を受賞した。
近藤さんと岩田さんは、中標津町内を中心に音楽振興に寄与。近藤さんは勤務した中標津小で「中標津ジャガーズ合唱部」を指導し、児童たちを多くの全国大会出場に導いた。岩田さんは中標津広陵中で音楽部顧問を務め、「中標津ジュニア合唱団ひかり」の立ち上げにも携わり、現在は計根別学園で音楽の指導に当たっている。
贈呈式で星理事長が「今後も当財団は文化活動を応援していくので、受賞をゴールとせず、今後の活躍を期待している」とあいさつ。選考委員長で第1回受賞者の羽生輝氏が選考経過を報告した。
受賞者の謝辞で、木村さんは「想像力を育み、生きる活力を与える音楽は衣食住とともに欠かせない。今後も研さんを積んでいきたい」と語った。
近藤さんは「さまざまな人に指導いただき、音楽を通しての人のつながりは素晴らしいものだと思っている。感謝したい」。岩田さんは「合唱のマチといわれる中標津や道東には、指導者や頑張る子供たち、見守る保護者といったすてきな人がたくさんいるので今後も見守ってほしい」とそれぞれ述べた。(嶋守善一)
[写真/第54回釧新郷土芸術賞を受賞した木村さん(前列右から4番目)、近藤さん(同中央)、岩田さん(同左から4番目)]