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ピーチ好調維持、平均搭乗率86.9%

 ANAグループの格安航空会社(LCC)ピーチ・アビエーションが運航する釧路―関西線の今年度上半期(昨年4月~9月)の平均搭乗率が、86・9%に上ることが分かった。特に、観光需要の高い7月~9月は90%を超える高さで、東北海道の観光振興に大きく貢献している。ピーチでは「さらに地域の方々との連携を強化したい」とし、年間を通じた利用促進を図る考え。(高田薫)

 国土交通省のまとめによると、ピーチの搭乗率は昨年4月~6月が80・5%、観光シーズン本番の7月~9月は93・6%と跳ね上がり、6カ月間では座席数6万4620人に対して旅客数が5万6198人と、平均で86・96%を記録した。

 2012年3月に関西空港を拠点に運航を開始したピーチは、「空飛ぶ電車」をキャッチフレーズに、国内LCCのビジネスモデルを確立した先駆的な存在として発展。2018年8月1日の釧路―関西線を含め就航地を徐々に拡大。同じANAグループだったバニラエアとの経営統合を果たすと、新拠点の成田を核に路線網をさらに増やし、現在は31機を有し、国内21路線、海外18路線に就航している。

 ピーチ社広報では、搭乗率の目標としている75%~80%を上回っていることから、「就航している他の路線と比べても好調だと捉えている」とした上で、「(釧路線の)関西圏での認知度が増していることに加え、道東地域の方の利用も増えているのが要因」と分析。「今後の予約も好調であり、年間を通じて好調が維持できるよう、地域の方々と連携を深めていきたい」と話している。

 市観光振興室では、「これまでもピーチや関係自治体などと連携してさまざまな取り組みを進めてきており、今後は、さらに広域周遊の仕組みを整えて誘客促進を図りたい」と語る。また、路線定着のための支援として就航初年度から行っている、空港使用料や着陸料、デアイシング(機体に付着した雪や氷の除去)といった経費の一部負担について、来年度も継続する方針を示した。

[写真/冬場の閑散期の利用促進が課題となっているピーチ ]


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