テツ男社長のたわごと

なくなった駅たち

 2022年3月12日のダイヤ改正で、釧路、根室地方から糸魚沢駅がなくなりまましたので、営業最終日には多くの人たちがかけつけ、別れを惜しみました。

 今回は、ここ数年でなくなった釧路、根室地方の駅を、主に昭和の時代に撮影した画像ととともに紹介します。駅名起源の参考文献は1973年3月25日に日本国有鉄道北海道総局が発行した「北海道 駅名の起源」です。

 

 

 【根室西線(根室本線のうち釧路~滝川)】

〇直別駅(釧路市音別町 1907年10月25日開駅 2019年3月16日のダイヤ改正から信号場)

 起源=アイヌ語の「チュク・ペッ」(秋の川)から出たもので、夏は水枯れして流れがなくなったから。

 

1985年3月当時の直別駅

直別~尺別のキナシベツ湿原を走るキハ58系普通列車(1986年7月)

 

〇尺別駅(釧路市音別町 1920年4月1日開駅 2019年3月16日のダイヤ改正から信号場)

 起源=アイヌ語の「サッ・ペッ」(かれた川)から出たもの。

 

1985年3月当時の尺別駅

尺別駅を通過し釧路へ向かう183系特急おおぞら(1984年5月)

 

〇古瀬駅(白糠町 1954年7月1日信号場として開設、仮乗降場として旅客扱い 1987年4月1日から旅客駅 2020年3月14日のダイヤ改正で再び信号場)

 起源=不明

 

2017年7月当時の古瀬駅

古瀬駅に進入する釧路行423レからまつ(1980年秋 白黒写真です)

 

【根室東線(根室~釧路) 花咲線】

〇花咲駅(1921年8月5日開駅 2016年3月26日ダイヤ改正時に廃止)

 起源~アイヌ語の「ポロ・ノッ」(親である岬)からとったもので、「ノッ」は元来顔のあごのことで、あごのように突き出た岬を言い、岬の出鼻に「花咲」の字を当てたもの。

 

1986年当時の花咲駅

 

〇初田牛駅(根室市 1920年11月10日開駅 2019年3月16日ダイヤ改正時に廃止)

 起源=アイヌ語の「ハッタラウシ」すなわち「オ・ハッタラ・ウシ」(川口にふちのある所)から出たもので、現在も川口が深いふちとなっている。

 

1986年当時の初田牛駅

 

〇糸魚沢駅(厚岸町 1919年11月25日開駅 2022年3月12日ダイヤ改正時に廃止)

 起源=アイヌ語の「チライ・カリ・ペッ」(イトウの通う川)すなわちイトウという魚のとれた所から出たもの。

 

1986年当時の糸魚沢駅

 

【釧網本線】

〇南弟子屈駅(弟子屈町 1929年8月15日開駅 2020年3月14日ダイヤ改正時に廃止)

 起源=この地方は昔、アイヌ語で「クマ・ウシ」(魚を干すたなの多い所)と言ったが、旧河西鉄道に同音の駅名があったので、「弟子屈」の南方にあるため「南」を付けた。

 

1986年当時の南弟子屈駅

青春ドラマに出てきそうな南弟子屈駅前の一本道(2009年8月)

 

〇五十石駅(標茶町 1927年9月15日開駅 2017年3月4日ダイヤ改正時に廃止)

 起源~明治20年代に川湯のアトサヌプリ(裸の山)の硫黄運搬のため、釧路川を五十石船がここまでのぼってきたので名づけられた。

 

1986年当時の五十石

標茶駅から五十石駅へ向かうキハ402連とキハ22(1986年7月)


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