観光釧路市

アイヌ文化 国内外に発信 4、5日に阿寒湖温泉で「ウタサ祭り」

 アイヌ文化を国内外に発信する一大イベント「阿寒ユーカラ『ウタサ祭り』2023」が4日から2日間、釧路市阿寒湖温泉地域を舞台に開かれる。メインイベントとなる阿寒アイヌ民族の音楽と国内外で活躍するアーティストによるライブセッションは3年ぶりに有観客で行うほか、トークセッションやアイヌ料理試食会など盛りだくさんの内容となっている。(須貝喜治)

 アイヌ語で「互いに交わる」という名を冠した同イベントは、市が国のアイヌ政策推進交付金を活用して2020年に初開催。自然と共生してきた阿寒湖温泉のアイヌ文化の魅力を国内外に発信することで、アイヌ文化の認知度や関心を高めるとともに、観光客の誘致促進を目的としている。

 メインイベントのライブセッションは、阿寒湖アイヌシアター「イコロ」で5日午後5時開演。阿寒湖アイヌアーティスト4組に加え、ゲストアーティストとして「GEZAN」「中村佳穂」「ハナレグミ」など6組が出演する。すでに定員に達しているが、ライブの様子はスペースシャワーTVDAXのユーチューブチャンネルで無料配信を予定している。

 このほか、文筆家の佐久間裕美子さんを招いて行われるトークセッションは、4日午後3時にイコロで、5日同3時30分にオンネチセで見学可能。3日午前11時と4日午後9時30分に写真共有アプリ「インスタグラム」を使ったライブ配信を行う。

 阿寒湖温泉地区の商店街を舞台に今回初めて行う「たいまつ行進」は、4日午後4時30分から。5日同1時30分からはイコロ駐車場で「鹿肉の串焼き」や「オハウ」などのアイヌ料理試食会(各先着100人)。同2時20分からはイコロ内で行われるアイヌ民族の伝統儀式「カムイノミ」を見学することができる。

 市阿寒観光振興課では「オンラインで視聴できるライブセッションに加え、見学できるさまざまなコンテンツを用意しているので、ぜひ阿寒湖温泉地区に足を運んで楽しんでほしい」と話している。

[写真/ポスターを手に来場を呼び掛ける市職員]


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