アイスホッケー釧路市
快挙のDaishin 若手とベテラン融合 全日本女子アイホ【釧路市】
【総評】釧路で18年ぶりに開かれたアイスホッケーの第44回全日本女子選手権大会A(13~16日)で、悲願の初優勝を遂げたDaishin。女子日本リーグとの全国2冠も達成する破竹のシーズンとなった。(鈴木大聖)
今季、同リーグでは1次~ファイナルまでの計8試合で、シュート数で負けたことは一度もなくSEIBUプリンセスラビッツ(東京)以外には20本近くの差をつけた。全日本ではだけで見れば、予選トーナメント決勝以降の3試合は互角の展開が続いたものの、ただ単にシュートを放ち、敵にパックを奪われてカウンターを浴びることを警戒し、一本一本の精度を高めることを念頭に置いていたという。
全日本の決勝で勝利した道路建設ペリグリン(苫小牧)には、1月の大会で第3ピリオドに4失点して3─4で敗れるなど、全道大会では無冠となったが、シーズン終盤の同リーグファイナルと全日本の全国2大会では、勝負どころでうまさと強さが光った。生え抜きの社会人選手が変わらずに競技を続けたり、高校生が釧路で進学することを選択。新加入の戦力も合わさって完成度は年々高まり、現在の日本代表のように若手とベテランがうまく融合していることを示すような戦いぶりだった。
一方、6位に終わった釧路ベアーズは、DF曽我部美月が輝きを放った。昨季はSEIBUに所属して全国2冠に貢献。昨季をもって一戦を退いたが、全日本からベアーズで再び復帰し、氷に乗ったのは1年ぶりだったというが、安定した守りとコースを突いた中距離弾で2得点を決め、好守で躍動した。東京消防庁で勤務しているため普段の練習には参加できず、今後の進退は「相談しながら決めたい」としている。
全日本をもってFW大森汐恵ら3選手が抜け、厳しい戦力事情は続くものの、同リーグ5位、全日本6位という粘り強さを見せた今季を超える成績を残してくれることに期待する。
日本一となったDaishinの試合結果は次の通り。
◆予選トーナメント
◇A─2グループ
▽1回戦
Daishin 10(5─0,0─0,5─0)0 北海道バーバリアンズHCインフィニティ
▼得点者【D】①小川(山本、多田藍)1P1分9秒②譜久山(根本、小川)1P6分26秒③浮田1P14分25秒④多田藍(小川、堤)1P14分57秒⑤譜久山(根本)1P17分51秒⑥野呂莉(浮田、佐藤)3P43秒⑦野呂莉(小平、浮田)3P7分49秒⑧伊藤(譜久山)3P9分27秒⑨多田藍(山本)3P13分6秒⑩佐藤(野呂莉、冨内)3P18分52秒
▼シュート数【D】50(25、9、16)【バ】6(4、1、1)
▼反則【D】2【バ】1
▽決勝
道路建設ペリグリン 4(2─0,1─3,0─0,延長,0─0,PSS,1─0)3 Daishin
▼得点者【道】①輪島(黒須)1P9分36秒②細山田(黒須、高)1P16分32秒③鎌田(早川)2P18分36秒④本部GWS【D】①堤(小川、山本)2P2分20秒②小川2P4分③野呂莉2P8分10秒
▼シュート数【道】32(11、11、9、0、1)【D】32(8、11、12、1、0)
▼反則【道】0【D】4
◇決勝トーナメント
▽1回戦 Daishin 2(1─1,0─0,1─0)1 TOYOTACYGNUS
▼得点者【D】①浮田(冨内、佐藤)1P16分43秒②浮田(堤、小平)3P7分25秒【T】①三浦(佐々木愛、桜井)1P27秒
▼シュート数【D】24(10、9、5)【T】22(7、8、7)
▼反則【D】3【T】2
▽決勝
Daishin 3(1─0,2─0,0─1)1 道路建設ペリグリン
▼得点者【D】①浮田(冨内)1P10分6秒②堤(多田藍、山本)2P5分26秒③小平(野呂莉、浮田)2P11分53秒【道】①後藤(細山田)3P4分7秒
▼シュート数【D】22(7、11、4)【道】24(10、8、6)
▼反則【D】3【道】6
[写真/優勝杯を前に喜ぶDaishinの選手たち]
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