たんちょう先生のはてな探検隊

利別・幕別・稲士別・札内・帯広

 昨年11月18日号でいったん中断しておりました「ひがし北海道」駅シリーズを再開します。今回は、根室本線の利別、幕別、札内、帯広、それと2017年に廃止になった稲士別です。撮影に出かけた日は雨でしたので、少し暗めでしたが、花と新緑もお楽しみください。

十勝の中心駅、帯広駅

 

【利別】

明治37(1904)年12月15日開駅

アイヌ語の「トシ・ベッ」(なわの川)から出たとされていましたが、「ト・ウシ・ペッ」(沼の多い川)の方が正しいと言われています。檜山の利別川と同じで、この川も非常に曲がっていて、洪水のために川が切れて小沼が川沿いに多くあったと言います。

駅の周辺(1999(平成11)年3月4日)

 

きれいに植えられた花々の先にある利別駅

 

十勝らしい一直線の線路を走る帯広行H100の普通列車

 

【幕別】

1905(明治38)年10月21日開駅

もと「止若(やむわっか)」と言い、アイヌ語の「ヤム・ワッカ・ビラ」(冷たい川のがけ)から出たものでしたが、駅の所在地が幕別町であり、天北線(1989(平成元)年5月1日廃止)にも「幕別」があってまぎらわしいことから、1963(昭和38)年10月1日に、まず天北線の「幕別」を恵北と改め、次いで同年11月1日に止若を幕別に改めました。

駅の周辺(1999(平成11)年3月5日)

 

パークゴルフの発祥の地なので駅前広場に像も

 

幕別駅の札内方にある踏切近くにチューリップの花畑があり、その横を疾走するキハ261系札幌行おおぞら

 

【稲士別】

1987(昭和62)年3月31日開駅

1959(昭和34)年10月7日に臨時乗降場として開設され、1990(平成2)年3月10日に営業キロを設けた正式な駅になりました。駅の住所が稲士別であるので、駅名になったとものと思われますが、2017(平成29)年3月4日廃止されました。

駅の周辺(1999(平成11)年3月7日)

 

ホームだけだった稲士別(2016年3月撮影)

 

 

【札内】

1910(明治43)年1月7日開駅

アイヌ語の「サッナイ」つまり「オ・サッ・ナイ」(川尻のかれている川)から出たもので、付近にある札内川はもと一定の川底がなく、水が増すごとに流れを変え、水が減ると一帯が河原になったことからこう呼ばれており、駅名はこれを音訳しました。

駅の周辺(1999(平成11)年3月9日)

 

緑に囲まれた道路の先にある札内駅

 

札内駅を通過するキハ261系釧路行おおぞら

 

【帯広】

1905(明治38)年10月21日開駅

この地を流れている帯広川のアイヌ語「オ・ペレペレケ・プ」(川尻がいくつにも分かれているもの)の上部が転化し、それに十勝平野の広大さにちなんで「広」の字をつけました。

駅の周辺(1999(平成11)年3月11日)

 

1996(平成8)年に高架になった帯広駅

 

駅前には、十勝の発展と共に歩んだ鉄道の歴史を記念し、1905(明治38)年、最初に鉄道が敷設された位置に復元したレールが埋め込まれています

 

※次回は6月16日ころに更新します。


釧路新聞電子版のご登録はコチラ!登録月は無料!!

関連記事