テツ男社長のたわごと
「みるみる」と鉄道
釧路新聞社が発行しておりますフリーペーパー「みるみる」の7月18日号に〝キーワードラリー〟企画が掲載されています。
同ラリーは、釧路、根室地域13市町村の観光施設などにキーワードのポスターが貼っていまして、それをつなぎ合わせると文章が完成します。その文章を応募していただいた方から抽選で20名様にお土産セットをプレゼントします。応募締め切りは9月30日17時です。応募方法などは釧路新聞社ホームページのトップページ右にあります「みるみる」をクリックしていただくと「みるみる」がダウンロードできますのでご確認ください。
そこで今回は、キーワードのポスターを貼っていただいている各市町村の施設近くにあります鉄道にまつわるお話を紹介します。
【根室市】
キーワードのポスターは「歴史と自然の資料館」(花咲港209)に掲示しています。
同資料館から約2㌔のところに花咲駅がありましたが、2016年3月16日のダイヤ改正で廃止になりました。現在は、看板が立てられておりまして、往時をしのぶことがきできます。(2023年撮影)
【別海町】
キーワードのポスターは「鉄道記念館」(花咲港209)に掲示しています。
1989年4月に廃止された標津線西春別駅跡に、鉄道記念館が建っています。標津線の資料が展示され、また隣接する鉄道公園には戦後日本からロシアに輸出されたD51-27やキ276、キハ22-239などが保存されています。
【中標津町】
キーワードのポスターは「道立ゆめの森公園」(北中2-5)に掲示しています。
ゆめの森公園から2㌔ほど市街地方面に進むと中標津町役場がありまして、さらにその先に丸山公園があります。同公園にはC11-209が保存されています。また隣接する郷土館には標津線を中心とした資料も展示しています。(2023年撮影)
【標津町】
キーワードのポスターは「北方領土館」(北2条東1-1-4)に掲示しています。
北方領土館の近くに標津町役場があり、その裏にC11-224や転車台などが保存され、鉄道公園のようになっています。C11-224は静態ではなくイベント時に動きます。また、冬にはイルミネーションが点灯しています。(2022年撮影)
【羅臼町】
キーワードのポスターは「道の駅 知床・らうす」(本町361-1)に掲示しています。
今も過去も羅臼町に鉄道はありません。強いて言えば、貨車の倉庫が数台あるだけです。同町のある知床半島は自然条件が厳しく、明治期は海上輸送に頼らざるをえず、陸上交通としては駅逓がありました。1929年に札幌自動車合資会社により標津と羅臼の間にバスが走り、現在は阿寒バスが釧路と羅臼を結び、定期路線バスとしては全国でも屈指の距離を走ります。(2023年撮影)
【白糠町】
キーワードのポスターは「白糠アイヌミュージアム ポコ●(●は小さいロです)」(和天別1852-8)に掲示しています。
ポコ●の近くには根室本線が走っていてキハ261系、H100系、DF200がけん引するコンテナ列車などを見ることができます。白糠町と言えば本別町を目指していた営業キロ33.1㌔の白糠線を思い出します。1964年に白糠~上茶路、1972年に北進まで伸びましたが、1983年に廃止になりました。白糠駅前の南通り商店街には1989年に設置されたモニュメント「鉄路の響」があります。(2023年撮影)
【鶴居村】
キーワードのポスターは「鶴居たんちょうプラザ つるぼーの家」(鶴居東1-1-3)に掲示しています。
村民の足として、また、物資輸送を担った鶴居村営軌道は、昭和40年代前半まで釧路市新富士と同村(中雪裡・新幌呂)を結んでいました。線路幅は762㍉と小ぶりで、信号もなく、鉄道というよりは軌道の上を走る車、つまり道路の変形として扱われていました。現在、つるぼーの家の裏手にある情報館に同軌道のDL、自走客車、貨車が展示されています。(2024年撮影)
【弟子屈町】
キーワードのポスターは「JR川湯温泉駅」(川湯温泉1-1)に掲示しています。
1930年に川湯駅として開業して、現在の駅舎は1936年に改築され、1988年に川湯駅から川湯温泉駅となりました。駅事務所や貴賓室を改装してレストラン「オーチャードグラス」が営業しています。また、足湯もあります。川湯温泉のホームから硫黄山を望めます。(2021年撮影)
【標茶町】
キーワードのポスターは「グリーンヒル多和」(標茶798-1)に掲示しています。
グリーンヒル多和のある多和平は、360度地平線が見える牧場として人気があります。最寄りの駅は磯分内駅ですが、10㌔ほど離れています。磯分内駅の近くにあります磯分内神社の参道にはレールがひかれています。磯分内駅から以前は、北海道製糖磯分内工場専用側線が伸びていましたので、廃止後のレールを使っているのかもしれません。
【浜中町】
キーワードのポスターは「総合文化センター」(霧多布西3条1-47)に掲示しています。
総合文化センターは霧多布地区にあるため最寄り駅の茶内駅まで約12㌔、浜中駅まで約11㌔あります。茶内駅から浜中町営軌道が北に向かって西円朱別、上風連、別寒牛湿原まで走っていましたが1972年に廃止されました。茶内駅から約900㍍北にある農村運動広場に同軌道のDLが保存されています。(2022年撮影)
【厚岸町】
キーワードのポスターは「海事記念館」(真栄3丁目4)に掲示しています。
厚岸駅から約900㍍離れた海事記念館付近には貨物を取り扱う浜厚岸駅がありましたが、1982年に廃止されました。遺構は残念ながらありません。厚岸駅から茶内駅方面へしばらく根室本線と並行してから右にカーブを切り浜厚岸駅に向かっていました。現在のイオン厚岸店の前を通りが線路跡に近いです。写真は1982年に廃止された浜厚岸駅(1979年 釧路新聞掲載)
【釧路町】
キーワードのポスターは「地産地消センター ロ・バザール」(別保原野南24線7-8-6別保公園内)に掲示しています。
ロ・バザールのある別保公園は、遊具やバーベキューハウスなどを有する総合公園です。5月には〝日本一遅い〟桜まつりが開催されます。同センターには、釧路町の特産品販売や食事も楽しめます。最寄りの駅、別保駅までは約800㍍の距離です。
【釧路市】
キーワードのポスターは「フィッシャーマンズワーフMOO」(錦町2-4)に掲示しています。
MOOは、特産品の販売や食事などができる観光施設です。MOOができる前は魚市場があり、近くには浜釧路駅もありました。ここから全国に新鮮な魚介類が運ばれていました。ただ晩年はコンテナの輸送基地として君臨しましたが1989年に廃止されました。写真は廃止前の浜釧路駅(1988年 釧路新聞掲載)
※次回は8月18日ころ更新します。
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